便秘にも種類があった!あなたの便秘はお茶で良くなる?
便秘は、放置すると健康に悪い影響をあたえるため、できるだけ早期に改善させたいものです。
その便秘は原因に応じていくつかの種類に分けられ、症状を改善させるためには原因に合う治療法を選択しなければなりません。
便秘は、消化管に病変があるかどうかで機能性のものと器質性のものに分けることができます。もし、消化管に疾患が無いのにも関わらず、機能に異常が起きて便の排泄が困難になっているのであれば、その人は機能性便秘にかかっています。この便秘はさらに、発症した時点での腸の状態によって弛緩性、痙攣性、直腸性の3種類に分けることができます。
弛緩性便秘は、便を押し出す力が低下した結果、過剰に水分を吸収した便が小さく固まったまま大腸内に留まることによって起こります。
便が大腸内のある部分にたまるほど、便の通り道が塞がれていくだけでなく、悪玉菌が放出する毒素やガスもたまるようになります。
たまった毒素はやがて血管やリンパ管を通じて身体をめぐり、肌荒れなどを引き起こします。一般的に便秘といわれるものの多くは弛緩性のもので、運動不足の人や筋力が低い人、食物繊維が不足がちな人がかかりやすい症状です。
痙攣性便秘は、自律神経の乱れによって大腸の筋肉の動きが活発になった結果、痙攣を起こしたような状態になり、便を押し出す力が正常に働かなくなることによって起きます。自律神経が乱れるのは精神的ストレスが主な原因であり、日常生活でストレスをためやすく、なおかつ解消させるのがあまり上手ではない人がこのタイプの便秘を起こしやすいです。また、便秘と下痢を交互に繰り返すことや、下腹部に痛みを伴う場合があることも痙攣性の特徴です。
直腸性便秘は、便意を催さない状態が続き、多くの便が排泄されずに直腸内にとどまるようになることで起こります。このタイプの人の便は特に太くて硬い状態になるのが特徴であり、自分で便所に行くことができない高齢者や身体障害者や、痔の症状がある人、朝寝坊をしがちな人など、普段便意を催してもすぐ我慢してしまう人が起こしやすいといわれています。また、便秘の治療には薬剤や浣腸が有効ですが、多用しすぎると便意が生じにくくなり、直腸性の便秘が起こりやすくなります。
一方、消化管に病変が見つかった場合は、その人の身体で起こっている便秘は器質性のものと考えられます。このタイプは、機能性のもののように便の排泄が困難になるだけでなく、吐き気や嘔吐、腹痛、悪寒、発熱などといった症状を併発していることが多いです。また、便が排泄されても、その便には血や粘液が混じっていたり、色が健康な人から排泄されるものとかけ離れていることがあります。器質性のものは放置すると命にかかわるので、便が出ず、身体の調子が悪い状態がずっと続いているのであれば、消化器内科が設置されている病院やクリニックに行って医師の診察を受けましょう。
上記の4種類の便秘は、器質性のものについては原因となっている消化管の病変を治療することが最善ですが、機能性のものについてはお茶を飲むことで改善される可能性があります。これは、お茶に食物繊維が含まれていることが主な理由ですが、食物繊維には水溶性と不溶性のものがあり、どちらがどの程度含まれるかは茶の種類によって異なるため、単に飲むだけでは食物繊維をたくさん摂取することができません。
例えば、マテ茶は水溶性の食物繊維が多く含まれているため、水に溶かして飲むだけでも整腸作用が発揮されますが、緑茶の場合は含まれている食物繊維のほとんどが不溶性であるため、水に溶かしても便通を整える効果はあまり無く、抹茶にしたり、茶葉料理の材料にした方が効率よく食物繊維を摂取することができます。
自分に合った治療法を見つけることができれば便秘は改善出来るはずですよ。